弦の物語
てるる詩の木工房の竪琴にはすべてオリジナルの弦が張られています。
弦は一番最初に奏者が触れ、楽器と出会う大切な場所。
奏者は弦を通して様々な思いを伝え、表現をしていきます。
楽器の音を引き出すにはそれぞれの楽器、音に合ったワイヤーの様々な材質と、太さを割り出します。
低音部には細いワイヤーを何重かに巻き付けて音を得ています。
弦が出来あがるまで
竪琴を作り始めた時から
自分の楽器に合った弦を制作するのが夢でした。
どうしても市販の弦を発注するだけでは望む音とならなかったからです。
2007年には自作の弦巻き機を開発し、
アルトライアーを完成させました。
その後、ドイツ・ザーレム工房から招待を受け、
弦制作の研修を行いました。
2019年新しく弦制作機を製作し、
独自の工夫を随所に凝らして弦を完成させました。
一本一本手作りの、オリジナル弦を竪琴に張っています。
弦を作って張り、音が出る瞬間は、楽器が生まれる瞬間です。
その感動を皆様にお伝えし、これからも音への探求を続けていきます。