竪琴の物語
・竪琴(たてごと)とは
竪琴は古代、世界の各地域で弦楽器の祖として生まれました。
弓を張ったシンプルな楽器は、その後さまざまな弦楽器へと変化しつつ広がっていきました。
20世紀に入り、ドイツの治療教育施設で『心の保護を求める子どもたち』のために
音楽家エドモンド・プラハトと彫刻家ローター・ゲルトナーによって現代によみがえりました。
ライアーとはドイツ語で『竪琴』の意味です。
現在世界には様々な形や音を持った竪琴工房がいくつも生まれています。
音楽家、幼児教育、障がいを持った方の施設、ホスピス、音楽教育、音楽療法、老人介護施設、
様々な場所で竪琴は用いられています。
・てるる詩の木(うたのき)工房の竪琴
てるる詩の木工房では2002年に初めて国産竪琴を完成させました。
一番最初に作った「ことのは」をはじめ、
ドイツのグーベルをリスペクトして共鳴箱のある「てるる」そして
「あやはべる」を完成させました。
随所に独自の工夫を凝らし、進化させています。
てるる詩の木工房を訪れたスウェーデンのライアー工房A社のS・A氏は「もしグーベルが生きていたらこの竪琴の誕生を喜んだであろう」と語ってくれました。
甲にバイオリンのようなふくらみを持たせたアーチトップの竪琴は世界唯一です。
両側の「蕨手」(わらびて)と呼んでいる渦巻の部分も特徴です。
柔らかなフォルムから生まれる音は『うたを歌うように美しい』竪琴です。
以来原木の仕入れに始まり、弦の製作、全ての工程を一貫して行っています。