*今日は旧暦11月1日、新月です。
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工房に皆様をお迎えする気持ちで書いています。
こんにちは。
てるる詩の木(うたのき)工房、高良のり子です。
今日は旧暦10月1日、新月です。
今年も残すところあと2か月。
2021年度完成予定の楽器は
少々遅れが生じており、
お待たせして申し訳ありません。
しかし、一歩一歩丁寧に、あせらず、気を抜かず、制作してまいりますので
ご予約をいただいております皆様
どうぞ今しばらくお待ちください。
今回は「てるる詩の木工房で使用する材木について」です。
11月の新月は私たちにとって特別な日です。
というのも一年の中で材を得るのに最も適した日と
されているからです。
木が葉を落として眠りにつくこの時期は
水分が少なく、割れや反りが出にくくなります。
虫害も少なく、カビも生えにくくなります。
ヨーロッパでも、日本でも昔から
この時期を選んで伐採していたそうです。
葉を落として一見枯れたように見える木は
春の新芽の準備をします。
木の内側に最も再生のエネルギーが満ちる時です。
私たちは材のほとんどを丸太の状態で購入します。
木取りは最も重要な作業の一つです。
切り方ひとつで木の価値を左右することがある為、
真剣に木と向き合います。
楽器用に製材した木を、
軒下で一年ほど自然乾燥させます。
板となった材には一枚ずつ年号を書き入れます。
それから風雨の当たらない倉庫に積み替えて
8~10年以上管理しながら乾燥させます。
そしてやっと楽器を作り始めることができます。
今年は新月前日に、新しい木を迎え入れることができました。
桑、ルスン、等沖縄の森で育った木です。
中でもルスンは使いたいと思いながら
久しぶりに出会うことができとても嬉しいです!!
”ルスン”は沖縄方言で、和名は”オガタマノキ”と言います。
漢字では招霊の木と書く神木です。
なぜそう呼ばれるようになったかと言うと、
天照大御神が岩戸に入られたとき、
アマノウズメが髪にヒカゲノカズラを巻き、
手にはオガタマノキの枝を持って踊ったという説からです。
工房の庭にも、オガタマノキを植えています。
一年中つやつやした常緑の葉を持ち、
白い花が良く咲きます。
花はまるでメロンかバナナのような
甘い香りがします。
ちなみにお財布の中の一円玉を裏返してみると、
そのオガタマノキの枝が2本描かれています。
今回仕入れたこの木たちが
楽器となって音を奏でてくれるのは
約10年先の話です。
どんな音を響かせてくれるのでしょうか。
心の中でそっと耳を澄まします。
*今回も最後までお読みいただきありがとうございます。
今日も良い日となりますように。
次回もどうぞお楽しみに(^▽^)/
私たちは沖縄県うるま市で、 楽器を制作する工房です。
2002年より、 厳選した沖縄の木を用い、
手加工で竪琴・ライアーをはじめ
心を込めた手作りの楽器をお届けしています。
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