亜熱帯の沖縄の森。
そこには多様性に満ちた世界が広がっています。
てるる詩の木工房では、
制作者高良が木工を志した40年前から蒐集した
貴重な沖縄の銘木を使用しています。
ギター、ピアノ、オーボエ、等々
楽器には意外なほど南方系の木が多く使用されています。
私たちは沖縄の木の可能性を信じ、楽器として表現したいと思っています。
毎年、最も適した11月の新月前後に伐採した原木を丸太で購入し、
楽器の部位に合わせて厚みを変えて板材に製材します。
その一枚一枚に年号を書き入れて
倉庫で大切に管理しています。
定期的に行う入れ替え・積みなおし作業は決して楽ではありません。
けれどもこうして時には30年以上手をかけながら寝起きを共にしている木たちは
材木店でいつでも必要量購入できる材木と違って、
いわば家族のような存在でもあります。
8年以上乾燥させているストックの中から、
最も適した木を厳選して使用しています。
大きな木からも楽器用材として使える部分は多くはありません。
木との出会いは一期一会、
楽器へと大切に育て上げていきます。